令和8年度税制改正から読み解く日本の変化と私たちの暮らし

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2026年度(令和8年度)の税制改正大綱が発表されました。税制改正は単なる「ルールの変更」ではありません。そこには、高市政権がいま日本をどう導こうとしているのかという「世相」映し出されていますと感じます。

そこで、今回は細かい税制改正大綱の中身ではなく、世相を中心に私の考えを書きたいと思います。

インフレ(物価高)への対応

  • 物価上昇に連動した基礎控除等の引き上げ
    税法における基礎控除の最大の役割は、「人間が最低限生活していくために必要な所得には税金をかけない」という考えです。
    物価上昇に対して基礎控除が変わらない場合は実質的な増税となってしまうため、テコが入りました。
    これによって低中間層の減税につながるのはもちろん、「働き控え」にも対策が打たれたこととなります。
    (とはいえ、社会保険料や住民税に関しても改定がなされないと働き控えの効果は限定的になってしまうことが予想されますので、今後の展望に注目です。)
  • 固定資産の一括損金算入金額の引き上げ
    中小企業者等に限った話となりますが、いままで30万円未満の資産の購入であれば一括で損金にできました。ここが40万円未満と、金額上限が引き上げられることになりました。
    この金額を超えた場合は、固定資産として数年で損金化していくこととなります。
  • 食事補助、マイカー通勤手当の引き上げ
    企業が従業員に支給する食事補助の非課税限度額(税金がかからない金額)が月額3,500円から7,000円へと約40年ぶり(!)に改正されます。
    同様にマイカー通勤者への交通費補助も引き上げられます。
所見:
物価高で国民が苦しんでいたが、政府としては税収が減ってしまうため非課税枠を増やすのは腰が重かったところ。
高市政権が発足からわずか数か月でここに踏み込んだことは、評価できると思います。
子育て世帯の私としては、年少扶養控除の復活も望んでいますが…今後も政権の動きに注目したいです。

資産形成への促し

  • 一部暗号資産の分離課税導入
    いままで暗号資産は「雑所得」として、総合課税されていたため最大55%(所得+住民)の税率がかけられていました。
    しかし、分離課税が導入され一律20.315%の税率に。さらに暗号資産内で損益通算と、損失の繰越控除(使いきれなかった損失を翌年以降に繰り越す)が3年間にわたり行えることになる見込みです。
    対象資産がどの範囲になるのか、判断基準についても注目されます。
  • こどもNISA(仮称)の創設
    かつて2023年に廃止されたジュニアNISAから改善され、18歳未満を対象とした「こどもNISA」が創設される見込みです。つみたて投資に限定されるようですが、「貯蓄から投資へ」の動きが加速します。
所見:
年金に頼らない自助努力による資産形成が促されているものと思います。いわゆる「入金力」を限界まで高めて投資するのは個人的には疑問を感じるところですが、制度の良いところは活用しないと損な時代になりましたね。

課税公平性への是正

  • タワマン節税への対策
    タワマンに限らずですが、マンションの市場価額と相続税評価額で大きく乖離があったことを利用して、現金からマンションへ資産を移す節税策が封じられることになりました。(相続が始まる5年以内に貸付用不動産を取得した場合に限ります。)
    同様に、不動産小口化商品に対しても対策が取られました。

最後に

いかがでしたでしょうか。

税制改正項目については、他にもインボイス制度や賃上げ促進税制など重要な項目は他にもありますが、個人的に政権の意思が感じられる点について簡単にまとめてみました。

ご参照になさってください。

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